正答が手元にある過去問題にチャレンジしながら、正解できなかった問題をほったらかしにする受験生もいます。そのような受験生に限って、他の問題集をやっても、間違いを放置したまま、次の問題、次の問題と単に消化することだけに走っているのではないかと思います。過去問題であれ問題集であれ、間違えた問題は、正解できるまで必ず何度も何度も繰り返しチャレンジする。これが必勝の受験勉強法なことをお忘れなく。もう一つ、過去問題をやる際は、年度別に全教科を処理するやり方ではなく、教科別に取り組むこと。これも大切な心構えの一つです。英語なら英語だけ、数学なら数学だけを古い年代順にやっていけば、出題傾向や出題方式がはっきりして、自分がどの分野に力を入れて受験対策を進めればよいか、勉強法が明確になるからです。受験生にとって最も気になる合格点ですが、ほとんどの学校が配点を非公開にしている関係上、正確な得点を計算するのは困難なのが実情です。とりわけ記述式問題の得点計算は難しく、大体の得点を自己判定するしかありません。正確な配点が不明なのはもどかしい限りですが、出題数などから、おおまかな得点を割り出すことは可能なはずです。今の段階で、合格点に達しているかに、神経を使う必要はありません。
中学受験では、直前の二、三か月でものすごく伸びるケースがよくあります。秋の模試では二〇パーセントくらいの合格可能性だったものが、見事受かってしまう。きっかけは、人それぞれです。その一つに「受験校への思い」があります。自分が本当にその学校に行きたくなれば、勉強に対する姿勢が変わってくるのです。この「その学校に行きたい」という気持ちをどうつくるか、ここに親の腕の見せどころがあります。偏差値表を見せて「こっちの方が高いわよ」、大学合格実績を比較して「こっちの方が難関大学に進めそうよ」そうしたやり方をしている家庭もあるでしょう。ですが、こうしたやり方は、子どもによっては共感できずに、むしろ反発する可能性があります。それよりも、その学校が持っている優れた教育上の工夫、生徒への温かなアプローチ、生き生きしている在校生の姿……そうしたものの方が子どもは学校にいい印象を持つものです。それには親自身がそうしたものに気づく目を持たなければなりません。
些細な不愉快なことが、あるとき急に大きな悩みになる。遊んだ気がしないし、勉強した気がしない中学生に「遊んだ時間を赤、勉強した時問を青、二十四時間を表にしてそれを書いてごらん」と指導した。するといかに自分が遊んだかがわかる。「へえ、こんなに遊んでいるのか!」と、遊んだ気になった。とにかく自分を解き明かしていく。大切なのは、書くことと読むことである。大切なのは、自分のレベルにあった本を読むことである。読むことと書くことの大切さを忘れてはならない。苦しいときには書く。青春時代は悩むのが当たり前。いろいろなことで悔しい体験をする。友情と恋愛との問題で、許せないことも体験する。わかってもらえないことも体験する。そんなときに自分の気持ちを書いてみる。正直に自分の感情を書く。人にぶつけないで紙にぶつける。あるいはパソコンの画面にぶつける。そうしているうちに気持ちが落ち着いてくる。