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民事執行法は、競売不動産の現況および権利関係を明確にして買受希望者に正確な情報を提供して、これによって適正に売却することを不動産競売手続の主要な柱の一つとした。そのために売却条件の決定、最低売却価額の決定、さらに不動産引渡命令の発令の要外としての判断資料として、目的不動産の現況、すなわち目的不動産の占有者および占有権原の確認をするため、現況調査の制限を設けている(民事執行法57条)。現況調査は、執行裁判所が執行官に対して命じることとし、この調査のために、執行官に目的不動産への立入り、所有名もしくは目的不動産を占有する第三者に対する質問権を認め(民事執行法57条2項、その行使を抵抗排除権(同法6条)および過料の制裁(同法196条2号)をもって確保している。

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なお、現況調査等を的確かつ迅速に行なうため、平成10年の改正法により、執行官は、新たに(1)いわゆる件外物件(目的物件が土地である場合の建物および目的物件が建物である場合のその敷地)に対して課される租税その他の公課について、所管の官庁または公署に対し、必要な証明書の交付請求を(民事執行法18条2項)、(2)市町村に対し、目的物件(件外物件も含む)に対して課される固定資産税に関して保有する図面その他の資料の写しの交付請求を(同法57条4項)、(3)電気、ガスまたは水道水の供給その他これらに類する継続的給付を行なう公益事業を営む法人に対し、必要な事項の報告を(同条551)、それぞれ求めることができることとされた。このような執行官の現況調査は、現況調査報告書として執行裁判所に提出されるが(民事執行規則29条)、執行官による調査が不十分で、さらに調査を要するときは.執行裁判所も第三者を審尋できることとし(民事執行法5条)、これに応じない者には、過料の制裁をもってその実行の確保を図っている(同法196条、197条)。


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